2000/12/12(r.2)

インターネットプロトコル1


TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)

UNIXとインターネットの歴史

内 容
1969
ARPANETの誕生(4ノード)
UNIXの誕生
1972
TCP/IPの誕生
1974年 N1ネットワーク(日本)
1974
TCP/IPの仕様決定
1983
UNIX BSD版にTCP/IPがバンドル
1989頃
LAN上のTCP/IPが急成長
1990年代
あらゆるネットワークでTCP/IPが採用の方向

なぜ,TCP/IPがここまで普及したか?

(1)プロトコル群と階層モデル

TCP/IPプロトコル群 OSI参照モデル 役  割
TELNET, FTP
SNMP
SMTP
7.アプリケーション層 ユーザにサービスを提供
6.プレゼンテーション層 データをアプリケーションや通信に適した形に変換
5.セッション層 データの流れる経路の確立・開放
TCP, UDP
4.トランスポート層 データを確実に相手に送り届ける制御
IP, ARP, RARP
3.ネットワーク層 アドレスの管理と経路の選択
物理層
2.データリンク層
1.物理層
物理的な通信経路の確立
電気的特性・機器の構造など

TCP/IPでは上位層の分離は完全でなく,アプリケーション設計者が かなり下層の設計も含めてやる必要があるのが現状である。ICP/IP が業界標準(de facto standard) である以上,やむを得ない。

(2)コネクション型とコネクションレス型

  1. コネクション型
    通信にあたって,送信側と受信側の間で「論理的な通信路= コネクション」を設定。データの到着や順序を保証。高信頼性。
  2. コネクションレス型
    データ個々が持つ制御情報に沿ってデータ転送。データは投げっ ぱなし。低信頼性。 IPはコネクションレス型のプロトコル!
  3. 信頼性を高めるのは上位層(TCP)

(3)LAN上でのTCP/IP

イーサネットヘッダ
宛先ハードウエア
アドレス
送信元ハードウエア
アドレス
ETYPE
データ
FCS
6バイト
6バイト
2バイト
イーサネットヘッダ
ETYPE: IPプロトコルの場合0800, FCS: チェックサム


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